白露に思う
(昨日から24節季の白露(はくろ)の期間にあたる。ちょうど秋分前の15日間である。白露とは秋の露のことである。)
水(H₂O)を記憶媒体とする研究が進んでいるらしい。水1㏖が18g。その質量で水分子が6.0×10²³個もあるわけだから、とてつもない情報を保存することができるのだろう。
さて、水の記憶は情報の保存であるとすれば、人間の記憶も単なる情報の保存なのだろうか。人に心がある限り、記憶を単なる情報の保存だと切り捨てることはできないだろう。その証拠に記憶は感情と結びついている。
水の記憶について、もしその水分子一つひとつが生まれたときからの歴史をすべて保存しているとしたら、どうだろう?そんなことを考えながら、朝露一滴が水蒸気となって天空に溶け込んでいく姿をイメージして1句。
ひと玉の白露は宇宙(そら)に舞い戻る